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Bible Studyディレクターの塚本良樹です。山崎ランサム先生の第五回目のコラムです!

今週の通読箇所(11/27-12/3):使徒5~11 or ルカ13~15


ルカが語る福音の物語 ⑤
「世代を超えて受け継がれるメッセージ」

今回も前回に引き続き、ルカ文書の序文(ルカ1章1-4節)を見てみましょう。

「私たちの間ですでに確信されている出来事については、初めからの目撃者で、みことばに仕える者となった人々が、私たちに伝えたそのとおりを、多くの人が記事にまとめて書き上げようと、すでに試みておりますので、私も、すべてのことを初めから綿密に調べておりますから、あなたのために、順序を立てて書いて差し上げるのがよいと思います。尊敬するテオピロ殿。それによって、すでに教えを受けられた事がらが正確な事実であることを、よくわかっていただきたいと存じます。」(ルカ1章1-4節)

ここで「初めからの目撃者で、みことばに仕える者となった人々が、私たちに伝えたそのとおりを」とあるように、著者のルカ自身は自分が書き記そうとしている多くのできごと、特にイエスの地上生涯の目撃証人ではありません。彼は綿密な調査に基づいて福音書を書いているわけですが、地上のイエスに出会ったことはありませんでした。つまり、ルカはイエスから直接教えを受けた第一世代のクリスチャンではなく、第二世代か第三世代のクリスチャンなのです。

ルカはイエスについての福音のメッセージを、先輩のクリスチャンたちから受け継ぎました。そのメッセージを彼は「順序を立てて」まとめ、一貫した物語の形で、テオピロに伝えようとしています。

しかし、ルカ文書がテオピロ個人の所有物にとどまり、彼の死とともに失われてしまったとしたら、それが聖書の一部として残されることもなかったでしょう。テオピロはルカから受け取った福音の物語を自分の周囲の人々に伝え、彼らはまた次の世代に伝え・・・というふうに、福音は世代を超え、民族や言語を超えて受け継がれ、現代に生きる私たちにまで伝えられてきました。

私たちの務めは、自分たちが受け継いだこの福音の物語を、さらに次の世代へと伝えていくことなのです。


☆さらに学びたい方は山崎ランサム和彦先生のブログへ

鏡を通して - TROUGH A GLASS -

第一回目「ルカ文書への招待 (1)」

第二回目「ルカ文書への招待 (2)」

第三回目「ルカ文書への招待 (3)」

第四回目「ルカ文書への招待 (4)」